StatBench 統計計算機について
StatBench は、レポート・論文・アンケート分析・業務報告でよく使う統計計算を、インストールなしでブラウザからすぐに行えるようにした無料ツール集です。入力したデータはサーバーに送らず、端末内だけで計算します。
主な機能
- 記述統計 — 平均・中央値・最頻値・標本/母標準偏差・分散・四分位数(4種類の計算方法)・IQR・歪度・尖度・外れ値、ヒストグラムと箱ひげ図
- 正規分布 — zスコアと累積確率・区間確率・両側確率、確率から x の値を逆算、塗り分け付きの分布曲線
- 信頼区間 — 平均(t・z)と比率(Wilson・Clopper–Pearson・Wald)の信頼区間を比較
- サンプルサイズ — アンケートの誤差範囲・信頼水準に基づく標本数、有限母集団修正、回答率の反映、誤差範囲の逆算
- t検定 — 1標本・独立2標本(ウェルチ/スチューデント)・対応あり、片側・両側 p値、信頼区間、Cohen's d、等分散の F 検定
- カイ二乗検定 — 適合度検定と最大 8×8 分割表の独立性の検定、期待度数、Cramér's V、イェーツ補正
- 相関・回帰 — ピアソンの r・スピアマンの ρ と p値、回帰係数と標準誤差・信頼区間、予測区間、散布図
- 組合せ・確率 — nCr・nPr・重複順列・重複組合せ・階乗を正確な整数で、二項分布・ポアソン分布の確率
- 分布表・ガイド — z・t・カイ二乗・F 分布表と、例題の解説を中心にした概念ガイド
使い方
- 上部の計算機タブから必要な計算を選びます。
- Excel・Google スプレッドシートから列をコピーしてデータ欄に貼り付けるか、平均・標準偏差などの要約値を入力します。
- 結果は入力するとすぐに更新されます。信頼水準・対立仮説・有意水準を変えながら比較してみてください。
- 「結果をコピー」を押すと表形式のテキストとしてコピーされ、Excel や文書に貼り付けられます。
計算の精度
確率分布の関数は外部ライブラリを使わずに独自に実装しています。対数ガンマ関数にはランチョス近似、正規化不完全ガンマ・ベータ関数には級数展開と連分数展開(Lentz のアルゴリズム)、正規分布の分位点には Wichura の AS241 アルゴリズム、t・カイ二乗・F の分位点には二分法による逆算を用いています。裾の確率は 1 から引かずに直接計算するため、非常に小さな p値でも有効数字を保ちます。
2026-09-23 時点で、SciPy 1.13.1 で作成した基準値約 900 個、mpmath の 50 桁精度の基準値約 120 個と比較し、すべての分布関数の相対誤差が 1e-10 以内(ほとんどが 1e-12 以内)であることを確認しました。記述統計、t検定、カイ二乗、相関・回帰の結果も SciPy・NumPy と一致します。画面には通常、有効数字 6〜8 桁を表示します。
プライバシー
入力したデータはブラウザ内だけで処理され、どのサーバーにも送信・保存されません。ブラウザに保存するのはライト/ダークテーマの設定だけです。
よくある質問
標本標準偏差と母標準偏差のどちらを見ればよいですか?
データがより大きな集団から抽出した標本であれば、n−1 で割る標本標準偏差(Excel STDEV.S)を使います。関心のある対象全体を漏れなく測定した場合は、n で割る母標準偏差(STDEV.P)を使います。ほとんどの研究・アンケートのデータは標本です。
四分位数の値が Excel や他の計算機と異なります。
四分位数には複数の計算方法があります。既定値は Excel の QUARTILE.INC(R type 7)と同じで、QUARTILE.EXC(SPSS・Minitab)、テューキーのヒンジ、TI 電卓方式に切り替えられます。比較するツールと同じ方式を選んでください。
独立2標本 t 検定では、ウェルチとスチューデントのどちらを使いますか?
2グループの分散が等しいという確信がなければ、ウェルチの検定をおすすめします。分散が等しい場合でもほとんど損がなく、分散が異なる場合はスチューデントの検定より誤り率が正確です。既定値はウェルチです。
p値が「< 1e-300」と表示されます。
倍精度浮動小数点数で表せる最小の値よりも小さい p値です。事実上 0 であり、レポートには p < 0.001 のように記載すれば十分です。
アンケートのサンプルサイズを計算するとき、想定比率はいくつにすればよいですか?
事前の情報がなければ 50% を入力してください。p(1−p) は p = 0.5 で最大になるため、どんな結果が出ても目標の誤差範囲を超えない、最も安全な標本数が得られます。
カイ二乗検定で期待度数が 5 未満という警告が出ます。
期待度数の小さいセルが多いと、カイ二乗近似が不正確になります。カテゴリをまとめるか、2×2 表であればフィッシャーの正確確率検定を検討してください。
入力したデータは保存・送信されますか?
いいえ。すべての計算はブラウザ内の JavaScript で行われ、データはサーバーに送信されません。ページを閉じると入力値も消えます。
Excel からコピーしたデータをそのまま貼り付けられますか?
はい。1列をコピーすると改行区切り、複数列ならタブ区切りとして自動的に認識されます。相関・回帰計算機では、2列をまとめて X 欄に貼り付けても X と Y に分割されます。